大手メディア『Bloomberg』が、Appleは『iPhone X』の出荷数を増やすために、部品を製造しやすいように顔認証機能「Face ID」の精度が低下しても構わないとする方針を採用した、と報じています。
この報道に対してAppleは反論する声明を出しました。
Face IDの3Dセンサーに問題?
Bloombergによると、iPhone Xの出荷数が伸び悩む原因は、顔認証に使う3Dセンサーを構成する部品です。
複雑で壊れやすい部品ですが、Appleから製造業者に与えられた時間は例年と同じ2年間。その結果、当初の予定通りに部品を製造できず、『iPhone 8』との同時発売に至らなかったとしています。
さらに、この部品を製造する業者が少なく、壊れやすい部品を3Dセンサーに組み込む過程でも問題が発生。実際に製品として使えるものは20%程度だった、とする話も載せています。
そこでAppleは、Face IDを構成する部品に求める水準を緩和。結果、主要な問題の1つであった、部品テストに必要な時間を短縮できた、とBloombergは報じています。
ただし、どんな水準がどれほど緩和されたのかは分かっていません。
Appleの発表では、他人がFace IDでロックを解除できる確率は100万分の1としていますが、Bloombergの記事は、Touch IDの5万分の1より確率は低いものの、Face IDにおけるその確率は当初の発表通りではない可能性があることを示唆しています。
Appleの反論
これに対してAppleは以下の2点を挙げ、反論しています。
- Face IDの品質・水準は変更していない
- 他人がFace IDでロック解除できる確率は引き続き100万分の1のままである
そのうえでAppleは、Bloombergの「AppleはFace IDの精度について水準を下げた」とする主張は「完全な誤り」と指摘しています。
BloombergがAppleの声明を盛り込んだ上で記事を引き続き掲載していることから、水準の緩和はあったものの、Face IDの品質や精度には影響がない範囲で行われたものではないか、と推測できます。
現時点では第三者が客観的に判断できる状態にはないため、Appleの主張通りの水準でFace IDが機能するのかは分かりません。
© 2017 Apple Inc.
参考
- Inside Apple’s Struggle to Get the iPhone X to Market on Time – Bloomberg
- Bloomberg: Apple told suppliers they could reduce face recognition accuracy to ease manufacturing – The Loop
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