iPhoneが壊れたら、パーツを買って自分で修理してもよいのでしょうか。
iPhoneを修理する方法は3つあります。1つ目はAppleおよび正規サービスプロバイダに依頼、2つ目はその他の修理業者に依頼、3つ目は自分で修理する方法です。
しかし、2つ目と3つ目の方法には法律違反と修理の品質にリスクがあります。その理由をご紹介いたします。
自分で修理すると違法状態になる恐れ
iPhoneは電波を使って通信するので、電波法の基準を満たしていることが求められます。通信が不能、あるいは困難になる電波障害を防ぐためです。
修理するとパーツを交換するなどの変更を加えているので、この基準を満たしているかをあらためて調べる必要があります。
Appleや正規サービスプロバイダで修理した場合、製造元が仕様通りに修理するので、基準を満たしています。
自分で修理する場合・その他の修理業者の場合は、Appleの認定を受けず、独自に修理しているのでこの基準を満たしているかは分かりません。
満たしていなければ、そのiPhoneを使っている人が法律に違反していることになります。
修理に使うパーツにもリスク
Appleや正規サービスプロバイダなら、正規のルートで純正部品が手に入ります。
しかしそれ以外の方法で修理する場合、交換するパーツが非純正品である可能性があります。修理後に不具合が起こるかもしれません。最悪の場合、感電も考えられます。
特に危険なのがバッテリーです。iPhoneのバッテリーはリチウムイオンなので、品質が悪い・正しく充電できない場合は発煙・発火・爆発の恐れがあります。
登録修理業者とは
電波法の問題を解決するため、「登録修理業者」という制度が2015年に始まりました。
総務省に登録された業者は認められた機種・範囲で修理でき、修理後の機器が電波法の基準を満たしていることになりました。
さらに登録修理業者は、同等の部品を使って修理することが法律で定められています。
登録修理業者は、以下のウェブページで確認できます。
製品保証が無効になる可能性
とはいえ登録修理業者が修理しても、自分で修理しても、Appleの製品保証は無効になる恐れがあります。
Appleは製品保証について、Appleおよび正規サービスプロバイダ以外で行った修理による不具合を保証対象外と定めているためです。
登録修理業者という制度は、あくまで電波法の基準に関するものであり、Appleが認めているものではありません。この点には要注意です。
まとめ
壊れたiPhoneを自分で修理しないでください。
どのような場合でも、Appleおよび正規サービスプロバイダに修理を依頼することをオススメします。
製品保証が切れている場合、Appleおよび正規サービスプロバイダのほかに、登録修理業者での修理が選択肢に入るかもしれません。
もし依頼することになった際は価格やスピードだけでなく、修理や部品の品質、そして修理後の保証にも注意を払いましょう。
なお、登録修理業者が修理できるのは総務省に申請して認められた機種と範囲に限られます。すべてのスマートフォン・パーツを修理できる訳ではありません。