夢のようなiPhoneはいつごろ実現するのでしょうか。
イギリスの『Intelligent Energy』社が、燃料電池を搭載したiPhone 6を公開しました。この燃料電池で、iPhoneを1週間動かせる電力をまかなえるそうです。
この試作品にはいくつかの問題もあるので、Appleが燃料電池を組み込んだiPhoneをいますぐ発表することはなさそうです。
課題その1:発生する水と熱の処理
Intelligent Energy社が発表した燃料電池は、水素と酸素の化学反応によって電気を生み出します。その過程で少量の水と熱が発生するため、これを処理しなければなりません。
今回公開された試作品のiPhone 6には水と熱を逃がすための穴が設けられていますが、この処理方法は現実的とは言えません。実際に使う場面で想像すると、iPhoneから少量ながら水がしたたり落ちてくるのはかなり不便です。
課題その2:水素の補給
酸素は空気中から摂取できますが、水素は別の方法で補給する必要があります。
Intelligent Energy社は、使い捨てのパッケージをスマートフォンにつないで水素を補給するシステムを計画しているそうです。今回の試作品では、イヤホンジャックから水素を補給する形になっています。
燃料電池とはいえ、週に1度は水素の補給が欠かせません。パッケージが乾電池のようにどこでも買えるうえに、価格も手頃でないと使い続けるのは難しそうです。
Appleも開発に参加?
Intelligent Energy社の燃料電池開発には「パートナー」も参加しているようです。その名前は明かされていませんが、Appleの可能性もあると指摘されています。
Appleはこれまでにも燃料電池に関する特許を出願しており、この分野にまったく関心がない訳ではなさそうです。
数年後には、1週間は充電(補給)不要のiPhoneが発表されるかもしれませんね。
参考
Intelligent Energy’s Hydrogen Fuel Cell Technology Can Now Fit Inside an iPhone – Mac Rumors