iPad Air 2、iPad mini 3 の性能を調べて、前世代の端末と比べてみました。
発売されたばかりの端末の性能、気になりますよね。そこで、iPad Air、iPad Air 2、iPad mini 2、iPad mini 3 の4つの端末の性能をベンチマークで調べてみました。
ベンチマークとは、処理能力などの性能を数値化するテストのことです。結果をほかの iPhone と比べれば、性能の高低が分かります。
新しい iPad の購入に悩んでいる方は、この数値を見て参考にしてください。
ベンチマークの条件・使用アプリ
ベンチマークの実施は1回のみです。実施時には、ほかのアプリをすべて終了させています。すべて iOS 8.1 の状態になっています。
今回のベンチマークで使ったアプリは、以下の通りです。
- Geekbench 3(バージョン3.2.2)
- 3DMark(バージョン1.3.1)
- PerformanceTest Mobile(バージョン1.1.0)
CPU・システムメモリ
Geekbench 3 によると、各端末の CPU の仕様は以下の通りです。システムメモリの容量もあわせて載せています。
iPad Air 2 はL2キャッシュが iPad Air の2倍になり、システムメモリも2GBに増えています。iPad mini 2 と iPad mini 3 はまったく同じ構成です。
Air 2 | Air | mini 3 | mini 2 | |
---|---|---|---|---|
プロセッサ | A8 | A7 | ||
最大動作速度 | 1.5Ghz | 1.4Ghz | 1.3Ghz | |
コア数 | 3コア | 2コア | ||
L1キャッシュ | 64KB | |||
L2キャッシュ | 2MB | 1MB | ||
システムメモリ | 2GB | 1GB |
※端末名からは iPad を省略しています。
計算能力
Geekbench 3 で、プロセッサの処理能力を計測しました。結果は以下の通りです。スコアが高いほど、性能が良いことを示しています。
こちらはシングルコアのスコアです。iPad Air 3 は3つのコアのうち1つだけ、残りの端末は2つのうち1つのコアを使った結果になります。
こちらはマルチコアのスコアです。複数のコアを使って処理するので、シングルコアよりも結果は向上しています。とくに、iPad Air 2 は3つコアがあるので違いが顕著です。
iPad Air 2 は、シングルコアとマルチコア両方で突出した性能を持っていることが分かります。
iPad mini 2 と iPad mini 3 は数値がほぼ同じです。搭載されているチップが同じなので、順当な結果と言えるでしょう。
グラフィックの描画能力
3Dグラフィックの描画能力が測れる、3DMark で計測した結果は以下の通りです。スコアが高いほど、性能が良いことを示しています。
下記は、【Ice Storm Unlimited】というテストの結果です。
この結果から、iPad Air 2 は iPad Air よりも大幅に性能が向上していることが分かります。iPad mini 2 と iPad mini 3 の数値は Geekbench 3 と同じく差は見られません。
※3DMark は2014年3月から更新されていません。最新のハードに最適化されていない可能性があるので、スコアはあくまで参考にとどめた方が良さそうです。
PerformanceTest Mobile
最後に PerformanceTest Mobile の結果を紹介します。このアプリでは、CPU の計算能力やグラフィックの描画能力のほかに、システムメモリやストレージの性能も測れます。
これらの結果を合わせた、総合的なスコアは以下の通りです。スコアが高いほど、性能が良いことを示しています。iPad Air 2 は iPad Air のおよそ1.7倍の性能であることが分かります。
iPad mini 3 と iPad mini 2 はやはり同程度の性能です。
CPU の計算能力とグラフィックの描画能力は以下の通りです。CPU の計算能力は、トリプルコアの iPad Air 2 が優れていることが分かります。
2D、3Dの描画能力も、iPad Air 2 が圧倒的です。
PerformanceTest Mobile – CPU総合スコア
PerformanceTest Mobile – 2D描画能力の総合スコア
PerformanceTest Mobile – 3D描画能力の総合スコア
システムメモリの性能を試すテストでも、iPad Air 2 が圧倒的です。
iPad mini 2、iPad mini 3、iPad Air の性能は同程度ですが、iPad Air 2のストレージ性能はずば抜けています。
PerformanceTest Mobile – ストレージの総合スコア
PerformanceTest Mobile – メモリーの総合スコア
このテストは複数の端末で同様の結果が出るか試していません。すべての端末で同様の結果が再現できるとは限らないので、ご注意ください。
まとめ
今回のベンチマークの結果、iPad Air 2 の性能が圧倒的に高いことが分かりました。iPad Air 2 は、かつてないほど性能の高い iPad と言えるでしょう。
また、iPad mini 2 と iPad mini 3 のあいだに性能差がほぼないことがわかりました。
ただし、iPad mini 3 は出荷段階で iOS 8.0 を搭載しているため、OS をアップデートしないとテスト結果が15%〜35%ほど劣ります。iPad mini 3 を使う前はアップデートが必要でしょう。
その他の比較はこちら
iPad Air 2、iPad mini 3 の変化は CPU やグラフィック性能だけではありません。下記の記事で、その他の違いを解説しています。
見た目の差 → iPad Air 2とiPad mini 3の見た目をチェック! iPad Air 2の薄さに驚愕!!
料金の差 → Apple Online StoreでのiPad Air 2/iPad mini 3 の料金をモデル別に比較! ご購入の参考に!!