昨年から噂されている、これまでよりも大型の液晶を搭載した iPad は、ノート PC と iPad を合わせたハイブリッドな製品になるかもしれません。
この予想を発表したのは投資会社 Evercore のアナリスト Patrick Wang 氏。大型 iPad は企業向け製品として今秋に発売されるとしています。
ノート PC と iPad のハイブリッドとはどういうことなのでしょうか?
Wang氏が予想する「iPad Pro」
Wang 氏は、大型 iPad がノート PC と iPad のギャップを埋める、企業向けの製品になると予想しています。
Mac Rumors によれば、同氏が発表したレポートに「iPad+MacBook Air のような製品で、Microsoft の Surface とコンセプトは同じ」と記されています。
Surface は Windows を搭載しているのでノート PC のように使える一方、マルチタッチに対応した液晶を搭載しているのでタブレットのようにも使えます。
こうした使い方ができる製品は「ラップトップ・タブレット」や「2-in-1 デバイス」と呼ばれています。
(画像引用元:Microsoft)
さらに Wang 氏はレポートの中で、大型 iPad は A8 プロセッサを搭載すると予想。これまでのデュアルコアから、4つのコアを内蔵するクアッドコアになるとしています。
現時点で最新型の A シリーズプロセッサは「A7」。iPhone 5s のほか、iPad Air・iPad mini Retina モデルにも搭載されています。
搭載されるのはiOS?それともOS X?
肝心の「搭載される OS」に関して Wang 氏は言及していないようです。iOS が搭載されるのであれば iPad アプリを使える可能性が大ですが、機能は PC に劣ります。
一方で Mac で使われている OS X が搭載される場合は、Mac 用のソフトウェアが使えるので企業ユーザーにとっては利便性が高いデバイスとなりそうです。
あるいは iOS と OS X の両方を搭載する可能性、iOS と OS X が統合された新 OS が搭載される可能性も考えられます。
iPadよりも高く、MacBook Airよりも安い?
Wang 氏は MacBook Air と iPad の製造コストを比較。中でも CPU(プロセッサ)の製造コストに注目しています。
(画像引用元:Mac Rumors)
そして MacBook Air は CPU の製造コストが全体の 22% であるのに対して、iPad のプロセッサは 4% に留まると指摘しています。
仮に大型 iPad が A シリーズプロセッサを搭載するとなれば、ノート PC のように使えるものであるながら、価格は MacBook Air よりも安くなるかもしれません。