Apple が、開発者向けのウェブページで iOS のバージョン別シェアを公表しました。
(画像引用元:Apple Developer)
これによると、74% の iPhone/iPad/iPod touch が iOS 7 を使っていることになります。iOS 6 は 22%、iOS 5 以前は 4% となっています。
計測期間は2013年12月1日までの7日間で、App Store にアクセスした iOS デバイスのデータを元に算出されています。
iOS 7のシェアが高い理由
Apple は今回発表したシェアについて解説を行っていません。そこで iOS 7 のシェアが高い理由として、以下の3つが考えられます。
- iOS 7が最初からインストールされているiPhone/iPadが売れている
- iOS 7にアップデートするユーザーが増えている
- iOS 6以前の旧バージョンでApp Storeにアクセスするユーザーが減っている
有力なのは「iOS 7が最初からインストールされているiPhone/iPadが売れている」と「iOS 7にアップデートするユーザーが増えている」でしょう。
iPhone/iPad は iOS 7 がインストールされた新モデルを発売済みで、買い替え・新規購入によって iOS 7 を使うユーザーが増えたと見られます。
TechCrunch によれば、10月に Apple が発表したシェアよりも 10% 増えていることから、iPhone/iPad の新モデルの売上が影響している可能性が高そうです。
さらに iOS 7 の一般配布開始からまもなく3ヶ月です。様子を伺っていた・アプリの対応を待っていたユーザーが iOS 7 へのアップデートを行いつつあると考えられます。
最新バージョンのシェアが高いと…
アプリ・アクセサリの開発者にとっては作業が楽になります。様々なバージョンを考慮して開発・テストを行う必要が少なくなるからです。
さらに最新バージョンの利用者が多ければ、このバージョンで新たに追加された機能を活用したアプリ・アクセサリを開発しやすくなります。
とはいえ、現時点で iOS 6 は 20% ほどのシェアがあります。
時間が経てば iOS 6 のシェアは減ると見られますが、あと1年足らずで次期バージョン「iOS 8」が登場すると考えられるので、その減り方に注目です。
シェアがあまり減少しない場合には、今のように2つのバージョンが併存する状況から3つのバージョンが併存する状況になる可能性もあります。
Androidとの比較も
TechCrunch は iOS のバージョン別シェアを、Android のものと比較しています。
Google は、App Store に相当する Google Play Store を利用する Android のバージョン別シェアをすでに公表しています。
以下は2013年12月2日までの7日間で計測したデータです。Android は様々なバージョンが使われているので、断片化されていることが分かります。
(画像引用元:Android Developers)
トップは2012年6月に発表された Android 4.1 で、次点は2010年12月発表の Android 2.3 です。その一方で、2013年11月に発表された Android 4.4 は 1.4%、2013年7月に発表された Android 4.3 も 4.2% です。
iPhone/iPad ユーザーからすると不思議な状況に見えますが、これはほとんどの Android デバイスの開発に Google が携わっていないため。
最新版の Android が公開されてもメーカーが試験を行い、アップデートを配信するのを待たねばなりません。時にはスペック不足で配信されないこともあります。
先月発表された Android 4.4 で必要なスペックが低くなったと言われていますが、Android の弱点と言われる「断片化」が今後改善されていくのかにも注目でしょう。