The Guardian によるとイギリスでは、Google Maps よりも Apple の地図を表示するマップアプリを使うユーザーが多いようです。
調査を実施したのは ComScore 社で、標準のマップアプリで Google の地図が使われていた2012年10月と Apple の地図に切り替わった後の2013年9月に行われました。
対象となったのは iPhone 上で、かつ 3G・LTE などの携帯電話の回線で Google Maps・標準のマップアプリを使ったユーザーです。
Google Mapsは420万人のユーザーを失った
以下が調査結果です。Google Maps のユーザーは420万人ほど減った一方、iPhone ユーザーは170万人ほど増えています。
(画像引用元:The Guardian)
記事で詳しく言及されていませんが文脈から考えて、ここでいう「Google Maps のユーザー」とは以前の標準アプリで使っていた Google マップと、後にリリースされた Google Maps アプリの利用者をまとめて呼んでいるものと思われます。
興味深いのは、2013年9月の標準のマップアプリの利用者数。Google Maps ユーザーの減少数と、増加した iPhone のユーザー数を足した数に近いことが分かります。
一方で2012年と2013年では、Google Maps も標準のマップアプリも使わないユーザーの数はほとんど変わっていません。
このことから、ほとんどのユーザーは iOS 6 にアップデートした後でも標準のマップアプリを使い続けている可能性のほか、新たに iPhone を使い始めたユーザーも標準のマップアプリを使っていることが考えられます。
標準のマップアプリはヨーロッパで評判が悪い
それにも関わらず、The Guardian によれば、Apple の地図はアメリカ国内よりもイギリスを含むヨーロッパで評判が悪いようです。
そのため、Google Maps の方が利用者は多いのではないかと推測されていました。
標準のアプリであることが要因?
なぜ評判が悪いマップアプリの利用者が Google Maps よりも多いのでしょうか。2つの理由が考えられます。
第一に、iOS に最初からインストールされていること。何もせず、すぐに使い始められる利点は大きいです。
第二に、iOS と深く連携しているので知らずに使う機会が多いこと。さらに地図を表示するアプリでも Apple の地図を使うことがあります。
日本でも iPhone が幅広いユーザー層に普及しつつあることを考えると、こうした傾向が見られるかもしれません。
それゆえに Apple の地図の誤り・情報量の少なさは深刻な事態を招く恐れがあります。多くの iPhone ユーザーが使う「インフラ」とも呼べるものだからです。