AnandTech が iPad mini Retinaディスプレイモデルの液晶をチェックしたところ、iPad Air よりも再現できる色の範囲が狭いことが分かりました。
(画像引用元:AnandTech)
左が iPad Air、右が iPad mini Retina ディスプレイモデル。iOS 7 に収録されている同じ壁紙を設定しているものの、色が微妙に異なることが分かります。
AnandTechは、こうした違いは iPad mini Retina モデル単体では分かりにくいものの、再現性が高い iPad Air・MacBook Pro Retina モデル・iMac と比べると違いが分かると指摘しています。
さらに「Delta E」という方法で、本来の色とディスプレイが表示している色の違いを比較したところ、以下のような結果になったとしています。
グラフはバーが短いほど色の再現性が高いことを表しています。
(画像引用元:AnandTech)
初代 iPad mini から改善されていることも分かりますが、iPad Air・第4世代 iPad と比べると依然として大きな差があります。
iPad Air・第4世代 iPad の色の再現性が高い理由として、これらの iPad は色の再現性を気にするユーザーに向いていると Apple が考えているためかもしれない、と AnandTech は推測しています。
なお、テストに使った iPad mini Retina モデルでは残像現象は起こらなかったとのこと。
他サイトでも同様の結果に
DisplayMate というウェブサイトでも、AnandTech とほぼ同様のベンチマーク結果が紹介されています。
第3世代/第4世代 iPad が 100% の範囲の色を表現できるのに対し、iPad 2・初代 iPad mini は 62% と評価しています。
今回 iPad mini Retina モデルをテストしたところ、表現できる色の範囲は 63% で初代 iPad mini とほとんど変わらないとしています。
この結果をどう考える?
発売直後に流通している初期ロット品特有の問題かもしれませんが、iPad mini Retina モデルの仕様である可能性も否定はできません。
AnandTech・DisplayMate の結果を見る限り、初代 iPad mini と iPad mini Retina モデルの色の再現性はほぼ同じです。
したがって初代 iPad mini で問題がなかった使用環境であれば、iPad mini Retina モデルでも問題は無さそうです。
一方で高い色の再現性が求められるシビアな作業を行うのであれば、iPad mini Retina モデルよりも iPad Air を検討した方が良いかもしれません。