AllThingsD と Wall Street Journal によれば、Apple は iPhone・iPad の製造業者を増やすべく、2つの台湾企業と契約したようです。
製造業者を増やすことで、より多くの iPhone・iPad を生産・出荷する狙いがあると考えられています。
というのも、iPhone 5s は依然として特定のカラーが不足しており、iPad も年末のホリデーシーズンに見合う量を生産できるかは不透明と言われているからです。
今回 iPhone・iPad の生産に加わるのはどんな会社で、いつから生産するのでしょうか。
iPhoneの生産にはWistron社が加わる
AllThingsD によれば、iPhone の生産体制には Wistron 社が加わります。
2001年創業の台湾企業で、2012年の総収入は226億ドル(約2.2兆円)。すでにブラックベリーやノキアのスマートフォンを生産しているほか、中国の携帯電話メーカー ZTE の機種も生産しているようです。
iPhone 5s あるいは iPhone 5c、それとも両方のモデルを生産するのかは分かっていないが今月か来月にも生産を始める、と AllThingsD は伝えています。
一方、Wall Street Journal(WSJ)は年末に iPhone 5c の生産を始めるとしています。
背景にはAppleとFoxconnの微妙な関係も?
WSJ は、Foxconn は Apple から注文を得るために価格を下げるつもりはなく、Apple 1社のために生産体制を増強することをためらっている、との関係者の話を伝えています。
Apple にとって Foxconn は労働環境の問題で頭痛の種となっており、iPhone 5 では製造上の問題で返品率が高かったことから関係は悪化していました。
Apple は Foxconn に iPhone 5s の生産増を求めたものの、生産能力の増強に時間を要したとの証言も報じています。
このほか、iPhone の生産には Pegatron 社も参加していると言われています。
iPadの生産にはCompal Communicationsが参加
新たに加わる Compal Communications 社は、2014年から iPad mini Retinaディスプレイモデル(第2世代 iPad mini)の生産を開始するようです。
Compal Communications は1991年創業の台湾企業で、Compal Electronics の子会社に当たります。
同社はすでにレノボのタブレットのほか、ソニー・ノキアのスマートフォンを生産している、と WSJ は報じています。
2014年から生産を始めることが事実とすれば、第2世代 iPad mini の発売日はもちろん、年末のホリデーシーズンにも間に合わず、発売当初は入手困難になる恐れがあります。
iPad mini 用 Retina Display の生産が滞っているとの噂もあり、最終的な組立を行う製造業者が増えても出荷量は増えない可能性もあります。