Digitimes によると、iPad mini Retinaディスプレイモデル(第2世代 iPad mini)の製造が滞っているようです。
なお、先日行われた Apple の決算報告会でティム・クック CEO は、ホリデーシーズンの需要に見合う第2世代 iPad mini を供給できるかは不透明、と発言しています。
iPad mini製造が遅れる原因は?
Digitimes が台湾の部品供給業者から聞いた話によると、シャープが担当する第2世代 iPad mini 向けディスプレイの生産に遅れが生じているようです。
酸化物半導体 TFT と呼ばれる種類の液晶ディスプレイの生産過程に問題があり、出荷できる水準に満たない液晶の割合が高いと報じています。
「シャープ」で「酸化物半導体」と言えば、低電力で動く「IGZO 液晶」が有名。しかし、9to5Mac・AppleInsider・Digitimes ともに「IGZO」には言及していません。
40%はシャープ、60%はLGディスプレイ?
Digitimes は、シャープが製造を担当するのは 40% で、残りの 60% は LG ディスプレイが担当すると報じています。
LG ディスプレイで製造するのは酸化物半導体 TFT ではなく、一般的なアモルファスシリコン TFT としています。
IGZO搭載でバッテリ稼働時間は変わるのか
Apple は、第2世代 iPad mini に搭載されるディスプレイが「IGZO」であるとも「アモルファスシリコン」であるとも謳っていません。
単に「IPSテクノロジー搭載7.9インチLEDバックライト マルチタッチディスプレイ」と表現しています。
さらに Apple の発表によると、バッテリ稼働時間は Wi-Fi でのネット利用・ビデオ/オーディオ再生で最大10時間です。
仮に IGZO が搭載されていたとしても、消費者が IGZO 搭載の第2世代 iPad mini を選ぶことはおそらく不可能なので、この点はほとんど変わらないと考えられます。
参考(順不同)
- Another report claims short supply of Retina iPad mini due to display shortages from Sharp | 9to5Mac
- Apple reportedly ups orders for new Retina MacBook Pros, Sharp blamed for Retina iPad mini shortages – AppleInsider
- iPad mini with Retina display may see shortages due to limited supplies of Sharp panels, say sources – Digitimes