AppBank の主任です。
先週、Apple が2つの企業を買収しました。カナダの Locationary とアメリカの HopStop です。
両社とも地図・位置情報に関するサービスを運営しており、これらの技術が Apple のマップアプリの機能・正確性の強化に繋がりそうです。
Locationaryってどんな会社?
Locationary はクラウドソーシングと Saturn と呼ばれるデータ交換サービスを使い、地域の店・会社などのデータベースを構築します。
複数のデータから情報の正確性を確認するので、このデータベース・仕組みが活かされれば、店・会社の位置情報が正確になります。
また、データを常に更新するので、このデータベースを使えば、閉店したはずの店が検索結果に出てくることを防げます。
CNET Japan によれば、店の営業時間・取り扱い商品・サービスといったデータも収集するようです。
こうした情報をマップアプリで活用できるようになれば、Google Maps アプリのように、現在地周辺の飲食店・宿泊施設などを検索できるようになります。
(画像は Google Maps アプリの周辺検索機能)
HopStopってどんな会社?
HopStop は同名の乗換案内サービスを提供している企業。同サービスでは、電車・タクシー・自転車・徒歩によるルート検索が行えます。
アプリを利用すれば、よく使う路線・駅・バス停の状況を確認したり、遅延などを報告することもできます。
地域によって利用できるサービスに違いはありますが、アメリカだけでなく、カナダ・イギリス・フランス・オーストラリア・ニュージーランド・ロシアにも対応しています。
残念ながら日本は未対応です。
今回の買収によって一部の地域で、Apple のマップアプリでルート検索の精度が向上したり、乗換案内などが提供されるようになるかもしれません。
(画像は HopStop の公式アプリ)
参考(順不同)
- Apple Acquires Locationary – John Paczkowski – News – AllThingsD
- Apple Said to Buy HopStop, Pushing Deeper Into Maps – Bloomberg
- アップル、位置情報データ企業Locationaryを買収–All Things Digital報道 – CNET Japan
- Local Transit Directions | Subway, Train, Bus, Ferry, Bike & Taxi | HopStop
- Home Page – Locationary
- Apple Acquires Transit Service HopStop to Further Improve its Maps App – Mac Rumors
- Apple Acquires Crowdsourced Local Business Search Firm Locationary for Improved Maps – Mac Rumors