2014年発売のMacBookにはIGZO液晶を搭載?iPadも搭載との噂も。

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AppBank の主任です。

韓国のニュースサイト ETNEWS.com が、Apple は2014年上半期までに発売する MacBook に IGZO 液晶を搭載するだろう、と報じています。

さらに ETNEWS.com は、Apple は iPad にも IGZO 液晶を搭載することをすでに決めていると報じていますが、発売時期が MacBook と同じ来年上半期なのかは不明です。

情報筋によれば Apple は現在、 IGZO 液晶を生産・供給できるシャープ・LG ディスプレイと交渉を行っているようです。

目次

シャープはIGZO液晶の生産体制を整える

シャープは2013年5月までに11.6・13.3・14・15.6インチの IGZO 液晶の生産体制を整えています。各液晶の解像度は以下の通りです。

サイズ IGZO液晶 MacBook Pro
Retinaディスプレイモデル
11.6インチ 2,560×1,440px 該当モデルなし
13.3インチ

2,560×1,440px 2,560×1,600px
14インチ 3,200×1,800px 該当モデルなし
15.4インチ 該当モデルなし 2,880×1,800px
15.6インチ 3,200×1,800px 該当モデルなし

13インチモデルの場合、問題になるのは同サイズの IGZO 液晶を搭載すると解像度が前のモデルよりも低くなること。液晶周りのフレーム(黒い帯)の幅を狭め、14インチの IGZO 液晶を搭載する可能性があります。

15インチモデルの場合、より大きな15.6インチの IGZO 液晶しかない点が問題になりますが、フレームを狭めて15.6インチの液晶を搭載する他ないでしょう。

全モデル搭載となれば差別化に難あり

しかし、こうなると13(14)インチモデルと15インチモデルの差別化に支障が出ます。どちらも解像度は 3,200×1,800px になるからです。

しかも、表示の精細さに影響するピクセル密度は15インチモデルの方が低くくなります。

差別化のためには、13インチモデルは従来通りの IPS 液晶を搭載し、15インチモデルは 15.6インチの IGZO 液晶を搭載する可能性が考えられます。

Apple からの注文に合わせた IGZO 液晶が生産される可能性もありますが、1枚あたりの製造コストが増える恐れがあるので可能性が高いとは言えません。

LGディスプレイの生産能力には不安も

一方で LG ディスプレイは、OLED パネルの大量生産に2013年の第4四半期から着手する、と2013年6月に発表されています。このパネルは LG ディスプレイが開発を続けてきたフレキシブル液晶に使われます。

しかし、ETNEWS.com は IGZO 液晶生産のために OLED 液晶パネルの生産ラインを改修する、と報じているので両者の内容は一致しません。

OLED と IGZO の両方を生産するとしても、OLED に集中することになったとしても、IGZO 液晶の生産能力には不安が残ります。

生産のほとんどをシャープが担うとなれば価格が上昇したり、生産に問題があれば販売に影響するため、Apple が IGZO 液晶への移行を躊躇する可能性もあります。

iPadにIGZO液晶が搭載される可能性は?

現時点で生産されている IGZO 液晶で、現行の iPad に近いサイズのものでは10インチパネルがあります。しかし、このパネルの解像度は 2,560×1,600px で、iPad 2 や iPad mini の解像度(1,024×768px)の整数倍になりません。

整数倍が重要なのは、Retina Display の仕組みと関係があります。

Retina Display は従来のディスプレイとサイズは同じでも解像度を縦・横にそれぞれ2倍にし、表示する情報のサイズも縦・横でそれぞれ2倍にしています。

こうすることで、従来のディスプレイに比べて表示の大きさは同じでも1センチ四方に含まれる情報量は多いので、より精細な表現を実現できます。

ですから、解像度は1,024×768px の整数倍、例えば 2,048×1,536px・4,096×3,072px である方が対応が簡単です。

もちろん、MacBook Pro Retinaディスプレイモデルのように、OS で処理すれば整数倍である必要はありませんが、それなりの処理能力が必要となるため、iPad での実現は容易ではありません。

2,048×1,536pxの液晶を特注すれば解決?

MacBook の場合と同じように、Apple がオーダーするサイズ・解像度の IGZO 液晶を生産してもらう方法もありますが、価格・生産能力に難があります。

並行して MacBook 向けに IGZO 液晶も生産するとなれば、なおさらです。

生産能力については解決される可能性があります。シャープは、中国の中国電子信息産業集団(CEC)と IGZO 液晶の合弁生産を行うと6月末に発表しています。工場の稼働は2015年6月からとのことです。

ただし、価格競争は競合メーカーも同等の生産能力を持たなければ起こりません。となれば IGZO 液晶の採用というのはまだ先になるのでは、と考えられます。

参考(順不同)

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