AppBank の主任です。実は Chrome アプリには他のアプリと連携して初めて使える仕組みがあります。それが x-callback です。
この仕組み自体は数ヶ月前から Chrome アプリに存在していましたが、Google はブログでこの x-callback を再びアピールしています。
では、Chrome で利用できる x-callback とは何なのでしょうか?
1タップで元のアプリに戻れる仕組み
Chrome アプリのこの仕組みを利用すれば、あるアプリからリンクを Chrome で開けるだけでなく、Chrome からそのアプリに戻ることができます。
例えば、先日アップデートされた Gmail アプリではメール中のリンクを Chrome で開けるだけでなく、Chrome から Gmail に1タップで戻れます。
左:リンクをタップすると Chrome が起動。
右:左上のボタンをタップすると Gmail に戻れます。
この仕組みは開発者がアプリに取り込まないと利用できません。これに対応したアプリが増えることで Chrome を活用しやすくなります。
Googleが再度アピールした理由とは?
先述の通り、この仕組みは数ヶ月前からありましたが、Google は再びこれをブログでアピールしています。何故でしょうか?
まず、Gmail アプリがこの機能に対応したので注目が集まっていることが挙げられます。
また、Mac Rumors は iPhone/iPad 上でも Google 中心のユーザー体験を提供することが狙いと分析しています。
アプリ開発者に Chrome 対応を促せば、結果として Chrome の利便性が向上します。Chrome の利用者も増えるかもしれません。
そうなれば Safari などの他社製品を経由することなく、利用者を Google のサービスに直接誘導することができます。
Google と同様に、Apple が自社サービスを Android 向けに開放したり、自社製アプリの Android 版をリリースすることは考えにくいです。
そのため、こうした動きは「Google から Apple へ」という、一方的なものとなりそうです。
参考(順不同)
- Chromium Blog: Integrate Chrome with your iOS app
- Google Highlights Chrome Integration Tools for iOS Developers – Mac Rumors