AppBank の主任です。
CNET が iPad mini 用の Retina Display の製造は6月か7月に始まる、と報じています。
昨日の iPad mini の発売時期を予想したディスプレイサーチ社の分析に基づくもの。同社はディスプレイ産業の分析を行っています。
製造の主力を担うのは韓国の LG ディスプレイで、現行の iPad mini 向けにも液晶を製造しています。
また、現行の iPad mini と同様に、サムスンは製造に携わらないとしています。
解像度はiPadと同じ2,048×1,536px?
気になるディスプレイの解像度は 2,048×1,536px と予想されています。これは現在の iPad Retinaディスプレイモデルと同じです。
Mac Rumors も指摘するように、これは既にリリースされている iPad 用アプリとの互換性を保つためと考えられています。
解像度を iPad mini 独自のものとする場合、アプリ開発者には iPad mini 用の素材などを準備する必要があります。利用者からすれば、アプリの iPad mini への対応を待つ必要も生じます。
そうした点から考えると、iPad mini の Retina Display が 2,048×1,536px になるというのは説得力のある分析と言えます。
ピクセル密度は300ppiを超える?
仮に解像度が 2,048×1,536px だとすると、ピクセル密度は現在の iPad Retinaディスプレイモデルを超えます。
密度を表す単位としては「ppi」がよく使われています。これは1インチあたりのピクセル数を表します。
この数値が高い=密度が高いほど、ドット感がなくなり、精細な表現が可能となります。
現在の iPad mini と iPad Retinaディスプレイモデルのスペックは以下の通りです。
iPad mini | iPad Retinaディスプレイモデル |
|
インチ(対角) | 7.9インチ | 9.7インチ |
解像度 | 1,024×768px | 2,048×1,536px |
ピクセル密度 | 163ppi | 264ppi |
iPad mini が Retina Display を搭載すれば約 324ppi になります。これは iPhone 5 (326ppi)とほぼ同じ密度。iPad mini の大きさで iPhone 5 並の精細な表現が可能になると考えられます。
また、iPad mini と競合する Nexus 7 の 216ppi、Kindle Fire HD の約 216ppi を超えることになるため、多少価格が高くても性能面で優位になります。
発売は今年の秋?
昨日の報道では、ディスプレイサーチ社のアナリストは来年の第1四半期までは Retina Display を搭載した iPad mini は登場しない、と分析していました。
その後、同アナリストは分析を修正。今年の後半に Retina Display を搭載した iPad mini を発売し、来年の第1四半期には新たなプロセッサを搭載した Retina iPad mini を発売するとしています。
参考(順不同)
- Retina iPad Mini display could go into production soon | Apple – CNET News
- First Retina iPad Mini is on track, DisplaySearch reports | Apple – CNET News
- Mass Production of Retina Displays for iPad Mini Expected to Start in June or July – Mac Rumors