Appleが170億ドルの社債を発行。アメリカでは史上最大の発行額。

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AppBank の主任です。

WSJ.com によると Apple が170億ドル、日本円にしておよそ1兆6,500億円にも上る社債を発行しました。

この170億ドルという金額は、アメリカの投資適格級の社債としては過去最大の額になるとのことです。

とはいえ、なぜ Apple はこの機会に社債を発行、つまり借金をする必要があったのでしょうか?

目次

Appleはなぜ社債を発行したのか?

株主に対して追加の配当を行う、株主還元プログラムで1,000億ドルの現金が必要となったからです。

「配当」とは株主に対して会社が支払う利益のことです。会社の業績がよければ配当は増え、その逆であれば減るのが一般的ですが、Apple は1995年から昨年8月までは配当を行ってきませんでした。

Apple は手元に1,450億ドルの資金を持っており、配当を開始したあとも株主から配当を強化するように求められていました。

先月の23日には Apple がこれに応じて、1,000億ドルを追加で配当する旨を発表しています。これは2015年末までに行うものなので、Apple の手元から1度に資金がなくなる訳ではありません。

しかし Apple の資金のうち、1,000億ドルは海外にあります。これをアメリカに戻すとなれば、多額の税金を支払う必要が生じます。

そのため、Apple はアメリカ国内で社債を発行することで、株主還元プログラムに必要な資金を調達したと考えられています。

社債を発行しても大丈夫?

アメリカ国内の社債の利回りは現在、歴史的に低い状態にあります。

そのために WSJ.com によれば、これまで社債を発行していなかった企業にとっては資金を安く調達できる良い機会であるようです。

また、Apple は先の決算発表でその成長に多少の陰りを見せたものの、今後もある程度の成長は見込めることから「社債を返済できない事態」は考え難いとされています。

そのために Apple の社債に対する市場の期待は高く、応募が発行予定額の2倍にも上ったそうです。

今回の社債発行は Apple が自社の立ち位置を理解した上で、必要な資金を賢く調達したと言えそうです。

参考(順不同)

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