AppBank の主任です。
ここ最近、古い iPhone/iPad/iPod touch で使えていたアプリをアップデートすると使えなくなってしまう事例がいくつか報告されています。
具体的には iPhone 3G/3GS/4・初代 iPad・第2/3/4世代 iPod touch がこの問題の影響を受ける場合があります。これ以外の機種に影響はありません。
そこで今回は「この問題が起きている理由」「影響を受ける機種を使っている場合の対処法」をご紹介します。
問題の原因「iOS」とは?
「iOS」とは iPhone/iPad/iPod touch に搭載されている OS(基本ソフト)。PC に入っている Windows や OS X と同じ種類のもので iPhone の基本的な機能、例えば、ホーム画面やロック画面の機能・プッシュ通知・通知センターなどは iOS によるものです。
そして、これには「バージョン」が存在します。iOS では「1」から「6」までがあり、数字が少ないほど古いものになります。現在の最新の iOS は「iOS 6」と呼ばれています。
ここで、お使いの iOS のバージョンを調べる方法をご紹介します。
左:設定アプリを開きます。
右:次に【一般】をタップ。
左:【情報】をタップします。
右:「バージョン」という欄に注目。ここの数字が iOS のバージョンになります。
もし、ここが「4.2.1」などの「4.3」以下の数字であると、今回ご紹介する問題の影響を受けることになります。バージョンが古いと何故、影響を受けるのでしょうか。
バージョンが古いと新しい機能・新しいアプリが使えない
iOS のバージョンが古いと、新しい iOS に対応したアプリの機能が使えなかったり、アプリそのものが使えない場合があります。新しい iOS には古い iOS にない機能が搭載されており、それに対応したアプリの機能は当然古い iOS で使うことができないからです。
また、Apple によってアプリの開発に必要な環境が変更されたため、お使いの iPhone/iPad/iPod touch が iOS 4.2.1 以下の場合、iOS 6 に対応したアプリは利用できません。この場合は機能だけでなくアプリそのものが使えません。
例えば今まで使えていたアプリも、冒頭でご紹介したようにアップデートすると iOS 6 対応版となり、iOS 4.2.1 の iPhone/iPad/iPod touch で動かなくなる可能性があります。
なぜ、古い iOS は切り捨てられてしまうのでしょうか。
古いバージョンの iOS が切り捨てられる理由
iOS はバージョンが新しくなるにつれ、新しい機能が追加されたり、以前の機能が改善されます。そうなると、古い技術に基づく機能は効率が悪かったりして邪魔になることがあります。
すると新しい iOS からはその機能を省いたり、同じように動く機能ではあるものの、全く新しいものに置き換えたりします。その結果、古い iOS との「共通点」が失われていきます。
こういった事情から Apple は「4.2.1」以下の iOS のサポートを打ち切ったと思われます。こうなるとアプリを開発する人も新しい iOS に対応せざるを得なくなり、古い iOS で使えるアプリがアップデートによって使えなくなる事例が増えるかもしれません。
では、4.2.1 の iOS を使っている人はどうすれば良いのでしょうか?
対処法1:iOS をアップデートする
iPhone/iPad/iPod touch の iOS をアップデートしましょう。以下の記事でその方法をご紹介しています。
→iPhone の iOS を最新版にアップデートする方法
お使いの機種によっては最新版の iOS が「iOS 6」ではなく「iOS 5.1.1」になる場合があります。これは iOS 6 に対応していない機種をお使いになっているためです。
アップデートを確認しても何も表示されない場合は、残念ながら iOS をアップデートできません。対処法2にお進みください。
対処法2:iPhone/iPod touch を買い替える
現時点で iOS を 4.2.1 からアップデートできないのは「iPhone 3G」と「第2世代 iPod touch」です。今後も様々なアプリを使い続けるには新しい iPhone/iPod touch に買い替えることをオススメいたします。
アプリをアップデートしなければ使い続けることもできますが、オンラインサービスと連携するアプリの場合はアプリをアップデートしないと使えなくなる場合もあります。また、トラブルの原因となる恐れもあり、オススメできません。
新しい iPhone/iPod touch に買い替えても、以前の iPhone/iPod touch からほとんどのデータを引き継ぐことができます。こちらの記事をご覧ください。
→iTunesに作成したバックアップからiPhoneを復元する方法。(Mac編)