AppBank の主任です。
今朝発表された iPhone 5 では 3G 回線の他に、「LTE」という通信回線にも対応しています。Apple によれば最高通信速度は下りで 100Mbps にもなるとか。場合によっては固定回線よりも速いかもしれないのです。
また、3G 回線に代わるデータ通信回線としても期待されており、都市部の通信回線の混雑を改善できる可能性も秘めています。
LTE は良いことばかりに思えますが、現時点での LTE のサービス提供エリアはどれくらい広いのか、料金はどうなるのか、といった問題もあります。
そこで今回は iPhone 5 には不可欠な「LTE」についてまとめてみました。
LTEとは？
LTE は 3G 回線と同じ種類の電波を使います。ただ、既に広く使われている 3G 回線とは異なる方法で通信するので、通信速度が速く、回線も混雑しにくくなっています。
そのため、市街地では混雑して通信速度が極端に遅くなっている 3G 回線に代わり、この混雑を解消する・より高速な通信を実現する技術として注目を集めています。
これはいわゆる 4G 回線とは異なります。ただ、こういった通信規格を定める機関、国際電気通信連合が LTE を 4G と呼んでも良いとしたことから、携帯電話会社によっては LTE を 4G と呼ぶ場合もあります。
日本では au・ソフトバンクがLTEサービスを提供予定
iPhone 5 が LTE に対応していても、日本の携帯電話会社が対応していなければ意味がありません。Apple は、au とソフトバンクは iPhone 5 に LTE のサービスを提供する予定があると発表しており、日本国内でも LTE を利用できるようです。
ただ、執筆時点ではサービスの提供開始時期については発表がありません。そのため、発売日当日から LTE で通信できるかは定かではありません。
本当に100Mbpsも出るの？
Apple が発表した「100Mbps」という通信速度は理論上の最高値です。実際に利用するとなれば通信速度はその2分の1、3分の1になることもあります。
それでも 3G 回線に比べて効率的にデータ通信を行うので、多くのユーザーが同時にそれなりの速度で通信を行うことができるはずです。
また、iPhone 5 が LTE に対応したことで通信が 3G 回線と LTE に分散するので、全体として通信の品質は良くなる効果もあると考えられます。
使えるエリアは？
現時点で LTE を提供している携帯電話会社のサービス提供エリアを見ると、都市部では LTE を利用できる場合が多いです。しかし、それ以外の地域では LTE を利用できないことが多く、3G 回線を利用せざるを得ません。
サービス提供エリアの広さは全国政令指定都市人口カバー率で表される事が多いのですが、これは政令指定都市の市役所・東京23区の区役所で通信できるか否かで判断されているため、その市区で LTE を使おうと思っても実際には使えない場合もあります。
- EMモバイルブロードバンドサービスエリア（モバイルデータ通信/Pocket WiFi/携帯電話/スマートフォン/LTE） | イー・モバイル
- Xi（クロッシィ）サービスエリア | お客様サポート | NTTドコモ
- SoftBank 4G 対応エリア（関西）：サービスエリア | ソフトバンクモバイル
今後もサービス提供エリアは拡大していくと考えられますが、都市部の 3G 回線の混雑を解消することが目下の目標と考えられるため、しばらくの間は都市部を中心に LTE のサービス提供エリアの拡大が行われると思われます。
料金は？
au は LTE を含む iPhone 5 のデータ通信の料金を5,985円に設定するとしています。現在の iPhone 4S のデータ通信料金が5,460円（IS NETコースを含めて5,775円）なので、若干料金がアップするのではないかと思われます。
また、au はキャンペーンを適用してさらに値下げる計画もあるとしています。
→au版iPhoneのテザリング。月額5985円定額制で使い放題か！？
ソフトバンクについては現時点では情報がありません。
ソフトバンクモバイルも同様のサービスを始める可能性があるそうです。
参考：ＫＤＤＩ、ＬＴＥ定額5985円 21日 ｉＰｈｏｎｅ５発売
参考（順不同）
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