今回、ダ・ヴィンチ電子ナビよりご紹介頂く「今週はこの一冊!」は禅的シンプルライフです!この記事の執筆者は「KaoruFujii」さんです。
部下「いや。【ぜんぜん】無いです…。」
【ぜんぜん】有ったり、【ぜんぜん】無かったり。
否定をもって肯定したり、無の中に有を起ち上げたり。
ほとほと日本人は、我に執らわれない力がある(はずだった;)。
しかし近代以降の、日本人の【ぜんぜん】はどうか?
いまこそ日本人は、【禅的生活】を思い出すときなのだ。
脳に電極をつながれたネズミの実験があります。ネズミはその快感故に、現実の餌や異性を無視し、性的オーガズムのスイッチを押しまくってしまう。
欲望を簡単に充足できるスイッチを目前にすると、それが仮に幻想でも暴走中毒化し、餓死してしまう。
この悲しいほどの滑稽さは、多くのストレスで自失する現代人とダブります。
極大化した大脳に、煩悩(電脳?)社会の電極をつなぎ、経済的な快感スイッチを連続入力し自失する私たち。
「我、思う故に、我有り」のデカルト節は幻想で、「脳、妄想する故に、我有りと錯覚している」のが現代人。
そんなガリガリな自我拡張の刺激が大好きな私たちに、「我、【ぜんぜん】考えない故に、我【ぜんぜん】無し」と、我欲や我執から脱却し、過剰な刺激を否定することによって豊穣な心の穏やかさを回帰させてくれるのが禅の力。
心洗い、心空(くう)にして、ありのままになる。褒められても、けなされても、浮き沈みしない。
天災、人災、貧困、飢餓と、無常が続く乱世の中で育み、何百年も磨き続けた禅が、無常に震え、喪失に脅え、過剰に中毒化する現代人の狭い自我を漂白し、心が穏やかに安らぐ無我無念の境地へ達する方法を教えてくれます。
「お茶を飲むときは、ただ、お茶を飲む」。のが禅の教え。お茶を一杯、静かに飲んでから、一読ください。なんだか【ぜんぜん】安らぎますよー。
心穏やかに。日本と無常が好きになる。
家に入ってくる不要なものを「断」ち、家にはびこるガラクタを「捨」て、モノへの執着から「離」れ、ゆとりある”自在”な空間にいる私を現じる、が「断捨離」。
「断」と「捨て」が行動で、「離」が結果としての心の状態。ここでいう家というものを、自分の心と置きなおせば、「断捨離」は、自分の心のお掃除と同根であることがわかるだろう。
「抑制、シンプル、自然さ」「今、この瞬間を生きる」。禅の素晴らしさに瞠目した外国人は、自国の未来に悲観的になりがちな若い日本人にこそ、自国の素晴らしい文化である禅を知って欲しいと熱望する。
「(命を)いただきます」として、舌に集中して今を食する。現在に過去と未来が折りたたまれている命を味わう。すると、俄然、いつも食べている命としての味噌汁の味が深くなるのだ。
開発 | AKATSUKI PRINTING INC. |
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掲載時の価格 | ¥450 |
ジャンル | ブック |
容量 | 14.4 MB |
執筆時のバージョン | 1.0.0 |
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