ページを繰る指が止まらなかった書籍に、久しぶりに出会いました。人生で大切なことは全部フジテレビで学んだ【増補改訂版】のご紹介です。
「夢で逢えたら」「やるならやらねば」「ごっつええ感じ」「笑う犬シリーズ」など私の世代がよく知っているフジテレビのバラエティ番組の制作とかかわったタレント達についてありありと書いている書籍です。上の番組を少しでも知っている方ならぐっとくる内容だと思います。
15年以上テレビとは離れて暮らしている私でもぐいぐい読み込んでしまいました。著者の吉田正樹さんは@yoshidamasakiという twitter アカウントも持っていたので早速フォローしました。
人生で大切なことは全部フジテレビで学んだ、書籍は1680円でアプリはその半額以下ですからお買い得です。
iPad版, 人生で大切なことは全部フジテレビで学んだ
まずは機能のチェック。Dreaderですね。私が一番好きなリーダーです。余計な機能が表示されていないのが好きです。
画面の左右端(赤色)をタップしてページをくります。下にあるスライダーでスクロールします。
歯車アイコンをタップして見栄えの調整。
縦書き、横書きの切り替えもできますね。
なぞった箇所のマーカー、コピー、大辞林・Wikipedia検索ももちろん可能。
単語の検索は順にジャンプするタイプですね。
縦表示はこちら。
文字が少し大きく見えるので、字間と文字サイズの調整をよくします。
iPhone版: フジテレビのバラエティを観てきたなら必見の内容。
iPhone版を見ながら内容についても紹介させてください。
フジテレビに入社してから「オレたち、ひょうきん族」「笑っていいとも!」にADとして参加していたそうです。ひょうきん族の番組の作り方が独特だと感じました。
関わってきた数々の伝説の番組や当時のフジテレビの体制、他ディレクター(実名)との関係まで彼の視点でありのままに書いています。中の人だとえぐいなぁと思う所まで書いていて、読んでいる方としては臨場感があって引き込まれます。
鋭い内容が多いものの、全てに「良い番組を作ろう」「フジテレビを良くしよう」という気持ちが伝わってくるため、嫌味はありませんでした。むしろもっと読みたいと思わせてくれます。
ダウンタウンとウッチャンナンチャンが共演した「夢で逢えたら」の制作話は必見。
というかこの wikipedia を読んでから、この箇所もう一回読みたくなってきた!
松本も自身の著書で「(コンビを2組ぐらい合わせて番組やっているのを観ても)あそこまで四人(ウッチャンナンチャンとダウンタウン)がガーッとうまいことなっているっていうことは、あんまりないですね。」「なんか賢いっていうか、押し引きがわかっているから四人ともね。」と語っている。また、内村は「浜ちゃんが全体を仕切るようになって、浜ちゃん相手に全員がボケる図式が自然とできた。」と、南原は「誰かが出たら誰かが引く、棲み分けが自然にできていった。特にみんなボケるから、自分が進行役・説明役をやることが多かった。」と語っている。
「やるならやらねば」小学生の時に観ていました。番組の立ち上げから絶頂期、そして突然の終了までの経緯をしっかりと書いています。読んでいて辛かった。そして、ワタナベエンターテインメント社長渡辺ミキさんとの結婚。
笑う犬の冒険、「ウッチャンと純粋コント番組を作る」を作るために制作の現場に戻ります。
ウッチャンナンチャン、ネプチューンを中心にして「はっぱ隊」「パタヤビーチ」などのヒット作を連発していきます。ここでも成功のことのみを説明するのではなく、放送終了まできっちりと書いてあり、コントを作ることの大変さが伝わってきました。
宇多田ヒカルさんのAutomaticがエンディング曲でした。
内村光良さんとの対談。
素晴らしい信頼関係だと思いました。
テレビ界における「M-1とは何か」についても語っています。
芸人バブルとも関わっていて、再度考えさせられます。
「THE MANZAI」「笑っていいとも!」「オレたちひょうきん族」を手がけたフジテレビの立役者の一人、故・横澤彪氏との対談。
横澤彪のチャンネルGメン∞(むげんだい) : J-CASTテレビウォッチは読んでいたのですが、こんなすごい人とは知りませんでした。
この人の話をもっと読みたい!と思いました。
書籍版に加えて、ビビる大木氏との対談も加わっています。
あとがきにはこの言葉。
電子書籍はいくつか読んでいますが、書籍に「レビューで批判ください」と書いてあるのを初めて見ました。
完成度の高いアプリなので「読みやすい」以外伝えることはありません。特に電車内でスラスラと読めるのはDreaderだなと思いました。機能が少ないのが良いです。
話の内容は抜群です。私なんかよりamazon の書評が素晴らしいので一読をおすすめします。「ギリギリで嫌味を感じさせない上品さ」という点は同感です。テレビの作り方とテレビ局について知らないことも多かった。
途中途中で吉田正樹氏が関わったテレビ番組をラリー遠田さんが、たんたんと再度解説してくれるので、番組の輪郭がはっきりし、リズム良く読み進めることができます。
上でご紹介したテレビ番組、タレント、バラエティに少しでも興味のある方なら買って損は無いと思います。おすすめします。
- 販売会社URL:キネマ旬報社
- 参考価格:800円
- ブック (Books)
- 執筆時のバージョン: jiseifujitv
書籍はこちらから。
人生で大切なことは全部フジテレビで学んだ ~『笑う犬』プロデューサーの履歴書~