iOS 4で最も期待されている「マルチタスキング」について解説します。マルチタスキングが利用できるデバイスは iPhone 3GSと第3世代iPod touch(2009年秋に発売された32GB、64GBモデル)、 iPhone 4とアナウンスされています。iPod touch、iPhone 3G、初代 iPhoneでは使えませんのでご注意ください。
左の画像はホームボタンを2度押ししたときに表れるアプリの切り替えトレイです。アプリアイコンが起動した順に表示されます。よく利用するので覚えてくださいね。
さて、iOS 4におけるマルチタスキング、利用者側で感じるのは以下の2点になります。
– アプリの切り替えが自然でスムーズになる。以前の状態から起動できる。
– 音楽再生、VoIP通話など、バックグラウンドで利用できる機能が追加されている。
これらによってアプリケーションの利用がさらに快適に感じるかと思います。
それでは、解説を続けていきます。
アプリ間のスムーズな切り替え。
iOS 4では以下2点を実現することでアプリ間のスムーズな切り替えを可能にしています。
– アプリ終了時、切り替え時の状態を保存し、次回起動時にその状態で再開する。
– ホームボタン2度押しで素早くアプリを切り替える。
利用している動画です。途中利用している AppBank アプリ v1.5 はマルチタスキングに対応しています。
アプリの状態保存、復帰は使用するアプリがiOS 4に対応することで機能します。ご注意ください。iOS4 に対応していないアプリは、通常の起動または、twitter などのように部分的な状態復帰等を行うことになります。
ホーム画面のアイコンをタップでも再開できます。状態保存無しの起動をしたい方は、ホームボタン二度押しして表示されるトレイ上のアイコンに指を長く置いてから削除してみてください。
電話など不意のアプリ終了時にも、不意のアプリ切り替え時にも、それまで使っていたアプリにすぐ戻れる。ストレスがより少なくなるということですね。
バックグラウンド(画面外)で利用できる機能の追加
メールの送受信、Safariのストリーミング再生、電話、iPodの音楽再生、プッシュ通知、など一部の標準アプリはこれまでもバックグラウンドで機能していました。加えて以下の機能が利用できるようになります。
– 音楽再生、音楽アプリやラジオアプリをiPodアプリのようにバックグラウンドで再生可能に。
– SkypeなどのVoIPアプリを、バックグラウンドで利用できます。Skype通話しながらゲームで遊ぶこともできるのです。
– 位置情報トラッキング、他アプリをメインで利用している時にもナビアプリが現在位置を補足してくれます。
– プッシュ通知の拡張、既存のプッシュ通知機能に加え、サーバーを介さないプッシュ配信も可能になりました。
再度注意:アプリ側にも iOS 4に対応してもらう必要があります。
お使いのiPhoneがiOS 4になるだけではマルチタスキングを利用することはできません。利用するアプリ側でも iOS 4に対応する必要があります。
skype で通話しながらゲームをしたいという方は多いと思いますが、skype が iOS 4対応版に更新されるまではバックグラウンドでの通話ができないことを予め理解しおくと良いかと思います。
重くなるの?電池の減りは?
iOS 4は全体の動きが機敏に感じる要素が多く盛り込まれているので、早くなったと感じる方もいるかと思います。しかし長く使っていると「重くなった」と感じるシーンは私にはありました。以前のOS3.0系とは異なる重さです。
既にバックグラウンドで起動している電話やメール、Safariなどの影響もあるかと思いますので、いちがいにマルチタスキングのせいで重くなったとは言えませんが、間接的には重くなるのだと思います。
もちろん「重くなってきたな」と感じた際には、再起動すると軽くなります。
または、ホームボタンを二度押しして、トレイ上にあるアプリ群を削除することで、気分的に軽くなることは多くありました。削除の方法はアイコン上に指を置き続け、右上に表示される赤丸をタップです。
電池の減りについては、特に変化を感じていないのですが、海外のフォーラムで保ちが良くなったという意見をよく見ます。これについては目立った変化は無いと思っています。
以上になります。
マルチタスキングするには、何か特別な作業は必要はありません。ホームボタンの二度押しまたは、いつものようにホーム画面からアプリを立ち上げることで、以前との違いを感じるはずです。
バックグラウンドで利用できる機能の追加についても今後、「twitterクライアントを5秒に一回バックグラウンドで更新する」などといった機能がOSのアップデートによって可能になるかもしれません。この分野にはますます期待が持てます。
しばらくは開発者のみなさんが iOS 4のマルチタスキング対応するために細かな改修を行う時期が続くかと思います。私たちユーザーもお気に入りアプリの更新を期待して待つことにしましょう。
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参考:
アップル – iPhone 4 – マルチタスキングとは、こうあるべきです。
First iOS 4 Multitasking Aware Apps Appearing in App Store – Mac Rumors