米AppStoreで1位を獲得した「LightBike」。
AppBankではこのLightBikeが非常に面白かったので興味がわき、開発した株式会社パンカクさんにインタビューさせていただきました。
ちなみにこのゲーム、無料版と有料版があるのですが無料版が発売されたのが2009年1月20日、有料版が発売されたのが2月2日です。
発売から数日たった2月6日に唐突にベスト10入りするのですが、そのヒットの理由は世界のAppStoreで勝負をしたいと考えている多くのiPhoneアプリ開発者にとっても興味深い内容だと思います。
今回、担当者である塚田さんに惜しげもなく快く答えていただきました。
早速インタビュー内容をどうぞ!
そもそもこのアプリのアイディアは?
そして作った理由はなんだったのでしょうか?
弊社初めてのiPhone向けのゲームの企画を、色々と検討していく中で、
「iPhoneの能力を生かし、マルチタッチで画面分割対戦できるゲーム」
というアイデアが生まれました。
それを元に、簡単で誰でも楽しめる題材を探し、
最終的に、操作が単純で米市場受けするトロンゲームを選択しました。
多くの人に知られ大変人気のあるゲームでありながら、
iPhone上ではまだリリースされていなかった点も、
トロンゲームを採用した大きな要因です。
アメリカで唐突に1位になった理由はなんだったんでしょう?大手メディアに取り上げられたとか?何か心当たりありますか?
大きくいって要因は2つあります。
1つ目は、既に数十万のユーザがいた無料版をアップデートを行い、そこに有料版へのリンクを入れたこと。
これにより十万人規模のユーザに一度に有料版のリリースを知らせることができました。
2つ目は、25位以内に入ることが出来た事です。
米市場ではAppStoreの規模が大きすぎるため、
外部のブログメディアで取り上げられただけでは、
すぐにランキング上位に入ることは出来ません。
米AppStoreのランキング上位に入るためには、
AppStore上で目立つ必要があります。
AppStore上で目立つには、ランキングを徐々にあげていくしか方法がありません。
特に、TOP25はiPhone上でランキングで最初表示できる件数なので、大きな意味を持ちます。
すでにアメリカのAppStoreでは、コメントに絵文字があふれているのですが、それはiPhoneから直接AppStoreにアクセスするユーザが多いことの確かな証拠です。
ということは、iPhone上からはTOP25までしかランキングは最初表示されないので、全体TOP25だけを見ているユーザは相当数いるはずです。
つまり、25位以上とそれより下では大きな違いがあるという事です。
この2つの要因がタイミング的に重なり、多くのユーザの目に触れ、その時点でLightBikeは、既に数多くの高評価のコメントを得ていたので、そのままトップまで上り詰める事が出来たと思います。
無料版と有料版に分けて売る戦略ではどういうことを意識されながら行いましたか?また、その際に何か参考にされましたか?
iShootが無料版を出してから一気に有料版が売れはじめ、
ついにはトップに長期間に渡って君臨しているという話は知っていたので、
機能限定の無料版を出す事は始めから決めていました。
ただ、無料版を先にリリースしたのは、マーケティング上の理由ではなく、
無料版の開発が先に完了したからというのが主な理由です。
もちろん有料版の開発が完了するまで待って、
無料版をリリースするという方法もありましたが、
ユーザの反応をなるべく早く見たかったので、
先にリリースしておくことにしました。
結果的には、それが有料版を待ちわびてくれるファンを先に獲得する事に繋がり、有料版の早期のランキング上昇を支えてくれたと思っています。
今後のLightBikeのアップデート、展望について可能な範囲で教えてください。
インターネットを介した対戦を実現できるように開発を進めています。
最低限の機能をもったバージョンを3月中にはリリースする予定です。
その後、特殊効果のあるアイテム機能の実装も予定しています。
技術者の方を求人されているようなので、流れで求人告知をどうぞ!
弊社ではLightBikeの勢いに乗り、今後iPhoneアプリ開発を加速します。
そのため、3D技術や通信技術に精通している開発者を募集しています。
(詳しくはコチラ:パンカクiPhoneアプリ開発者募集ページ)
腕に自身があり、日本発世界一のアプリを作りたい人はご連絡ください。
他何かあれば何でもどうぞ!
iPhoneが革命的なデバイスであることは、言うまでもないですが、
それ以上に、世界中のデベロッパーが対等に販売できるAppStoreの環境は、本当に革命的です。
同様の仕組みは、Androidにも導入され、
Symbian/WebOS/WindowsMobileなどでも
導入が検討されています。
小さなデベロッパーや個人でも、
世界40億の全てのケータイ向けに、
アプリを供給できる日も
遠くない未来に訪れると思います。
こんな面白いエキサイティングな時代に、
使うだけで満足してたらもったいないです。
ぜひ能力とやる気のある人は、
我々と同じ作る側に来てください。
本当に面白いですよ!
以上でインタビューは終了です。
株式会社パンカクの塚田さん、今回は
唐突なインタビューのお願いに対するご協力、ありがとうございました!