最近リリースされたMazefinder、Topple、iPhone無料・有料アプリケーションの上位に君臨している謎の会社ngmoco:)。のCEOインタビュー記事後半。前半は下リンクより。今回はiPhoneアプリの開発体制と今後の展望。
前半記事:iPhone人気アプリを続々リリースするngmoco:), CEOのEA辞職と新会社発表時のインタビュー記事 : AppBank
会社のメンバーとともに自分自身でそのiPhoneアプリを開発していくおつもりですか?あなたの会社の体制はどのようになっていますか?
この会社はパブリッシャーです。われわれは自分達で開発すると言うことはそれほど行わない。あなた方は他のところと同じように開発コミュニティとうまくやっているだろう。そして、iPhone周辺にある興奮と、少数の開発者でなるチームと本当に面白いiPhoneアプリを開発していける機会を感じているだろう。われわれがこれからやっていくことは基本的には開発を委託してことになるだろう。
開発の委託、ファイナンス、新タイトルのリリースをわれわれで行う。それがファーストパーティだ。独立した開発者コミュニティを世話しつつ、我々にファイナンス面を頼むセカンドパーティというのもある。
そして最後に、われわれのプロデュースとファイナンスを必要としないものの、我々が日々精進しながら築いていくエコシステムの中で一緒に働きたいというサードパーティだ。
明らかに、そのモデルはiPhoneと SDKがあればうまくいきますね、自分の手で製品を並べることができるのですから。あなたの会社とともに働く利点はどこにありますか?
そのことについて具体的なことを話すことはない、会社の戦略と直接つながるからだ。何らかのパブリッシングビジネスを行っているのであれば方程式の片側はリリースする製品のクォリティだということが言える。製品の質は正しいチームと経験によって作られる。まさにといったタイトルを作ることに努めることはそのデバイスの利点を本当にそれに合わせて活用していくことになる。等号のもう一片はマーケティング力と流通力ということになるだろう。
このことについて考えることが大切な事だと思う。つまりは、新しいやり方、仕組み、マーケティング、オンライン上での流通のさせ方をどうするかということだ。どのような形の流通チャネルやシステムを築いていくか、さらにはインディペンデントの開発者から消費者へのアプローチを広げるテクノロジーを解放していくことなどだ。製品をさらによくできるような、消費者とのつきあいをさらに長く続けていけるような関係性をどう築き上げていくかということなんだ。
よくあることだが、あなたが3,4人の小さな開発チームで本当に素晴らしいソフトウェア開発に取り組み始めるとして、(マーケティングや流通などの)他のこんがらがった部分に気をとられる必要は無いということだ。
思うに、App Storeでは、何千ものアプリケーションがすさまじいペースでリリースされているのを目にしていると思う。流通やマーケティングはどんどん難しくなっていき、開発者にとって自分達を際だたせることは厳しくなっていくことだろう。何人かの人はそんな苦労なぞしなくともうまくいくだろうし、不運な人たちはそうやって失敗していく。
我々が明確に協力していくのはこの点だ、しかし100%やるという話ではない。まぁ最終的には、委託して開発するソフトだけではなく、自分達のアイディアを成功させたい輩をヒットに結びつけることに強くコミットしていることになるだろう。
iPhoneのゲームアプリのメインターゲットはどういった人になりそうですか?私はよりカジュアルゲーム(PopCapのようなゲーム)に関心がある層だと思います。しかし他にも、先ほどおっしゃったようにほぼPSPのようなクォリティを求めるそうにも訴求できるとおっしゃられましたが、それはカジュアルゲーム層には響かないかもしれません。御社のメインターゲットについてお教えください。
その点をはっきりさせよう。PSPのようなゲームをiPhoneに持ってくるのは正しい戦略では無いと思っている。メインターゲットを考えさせるための良いモデルはNintendoだ。それで、ゲーム開発社として、DSの特徴を利用した好モデルとなるゲームを作ってきた。Nintendogs, Zelda, Brain Ageだ。タッチがゲームの核としてどう関連しているか良い例となるだろう。そしてもう一つはWii,Wiimote。
タッチスクリーン、GPS、加速度センサー、カメラやアルバムの中の写真、そしてネットワークを使ってiPhoneというデバイスがどんな体験を利用者に与えるか、成功するクリエイターやパブリッシャーとなることを臨む者にとってNintendoは素晴らしい先生だ。
何をすれば最高のゲームを作ることができるか、これが正しい道だという考えはまだ無い。デバイスを真に理解することは大事だと思う。ただ利用者にこう言わせたい「わぁ、こういう風に動くゲームはこのプラットフォームでしかないんだ」と。
買うのは誰か?というあなたの質問に答えよう。3つにグルーピングされると思う。
まずはハードコアな消費者、ハードコアなゲーマーである必要はないが、まぁ男性で、iPhoneが好きで、そしてゲームで育った層だ。エンターテインメントやテクノロジーに最初に飛びつく消費者のことで、ソフトウェアだけでなくストーリィやソフトウェア開発の詳細まで深くはまろうとする者達だ。私達はまずは彼らに認められる必要があると思う。
そして初期購入者、ゲームで育ち、けれどもその後ゲームから離れた層。この層がWiiやDSによって扉をこじ開けた層だ。人生のなかでZeldaくらいはクリアしたかもしれないが、今では家やつきあいのなかで社会的な楽しみを見いだしていこうとしている層、その時間も30分から1時間程度のものではあるが。
最後はNintendoが呼ぶタッチ世代だ。8歳から80歳までのゲーマー達、基本的にはそのデバイスを持つ人なら誰でも対象となる。
どうして私がこの3つ目の消費者に力を注ぐのか?私は利用者が買ったゲームの楽しみ方を自分達のやり方で決めていけるようなフレームワークを提供しなくちゃいけないと思っている。PopCapやRPGゲームを自分達のデバイス遊びたいという人達には、最低でもそのデバイスにアクセスする機会を提供しなくてはいけない。全ての購入者にもそういった体験を提供しなくてはならない時もある。
顧客のグルーピングには明確な層分布やどんな人々が興味を持ってくれるかに線引きをする必要はないように見え、難しいと思います。チャレンジングなことかとおもいますが、あなたは挑戦することを楽しんでいるように思えます。
それはそうだよ。これから出す3から5つのゲームが今話した「デバイスに何をさせるか」と「今進行中のプロジェクトを持つインディペントの開発社コミュニティが直面するかもしれない、ファイナンス、より高次元の製品リリース、グレートなアイディアを持つ人と組んで新たな開発をする」などと言ったことのモデルとなるだろう。今iPhoneで本当にお手本となりそうなことは何だい?
今やっていることやこれからについてお話ください。
私がElectronic Artsを去ることを先週話したばかりだ。引き継ぎ作業中。
本当にコアとなる何人かの開発者と共に行くという話をしている。最初の5つのiPhoneアプリの委託開発とファイナンスのプランはもう決定している。かっちり固まっている訳では無いので、外からのアイディアはいつでもウェルカムだよ。