AppBank の主任です。
AppleInsider によると、Apple が 3D ジェスチャーに関する特許を取得しました。
3D ジェスチャーとは縦・横方向の動きに「高さ」を加えた動きです。
すでに Kinect や Leap Motion といったデバイスは、この 3D ジェスチャーを認識して PC・ゲーム機の操作に利用します。
以下は Leap Motion のプロモーション動画。Google Earth を操作しています。
そもそも「高さ」って何?
iPhone/iPad に 3D ジェスチャー機能が搭載される場合、「高さ」は画面から指までの距離になります。
現在の iPhone/iPad では「高さ」は認識・検知できません。
高さを認識する仕組み
Apple が取得した特許によれば、タッチパネルと近接センサーを利用して画面から指までの距離を測るようです。
iPhone/iPad のタッチパネルは「静電容量方式」という、指がパネルに近づくことで起きる電気的な変化をセンサーで検知する方法を採用しています。
現在の iPhone/iPad は指が画面に触れるほどの距離でないと認識しないように調整されていますが、同じ方式のタッチパネルを搭載する Galaxy S4 などには画面に指を近づけるだけで操作できる「ホバー機能」があります。
ですから、このタッチパネルのセンサーを調整することで、画面から指がどれだけ離れたかをある程度は計測できると考えられます。
どのように使うのか?
Apple が申請した特許によれば、3D ジェスチャーは画面内のオブジェクトを変形させる際に使えるとしています。
Apple が申請した際に提出したイラストによれば、例えば画面内の三角形に厚みを持たせたい時は3本の指で頂点をタッチし、そのまま指を画面から引き上げます。
指を一定時間動かさずにいるか、指を画面外にすばやく移動させれば操作は終了します。
(画像引用元:Apple patents 3D gesture UI for iOS based on proximity sensor input – AppleInsider)
さらに2本の指でつまみ上げるように操作すると平面の画像が盛り上がる、といった操作方法・利用方法が考案されています。
(画像引用元:Apple patents 3D gesture UI for iOS based on proximity sensor input – AppleInsider)
操作の幅が広がる?
Apple は大量の特許を申請・取得しながら、その全てを製品に活かしている訳ではありません。今回ご紹介した特許も同様かもしれません。
ただ、画面から指までの距離を検知できるようになれば、操作の幅は確実に広がります。
ユーザーが混乱する場合もありますが、うまく利用できれば新たな操作方法・ゲームのプレイ方法に結びつきそうです。