Apple、5月1日からUDIDにアクセスするアプリ・非iPhone 5最適化アプリはリジェクトと発表。

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AppBank の主任です。

Apple は2013年5月1日から、App Store での公開を申請するアプリについて、以下の条件のいずれかに該当する場合はリジェクト(申請を却下)すると発表しました。

アプリの新規公開の申請・アップデート申請の両方でこのルールは適用されます。

  • UDID にアクセスする
  • iPhone 5 の4インチ液晶(Retina)に最適化されていない

「4インチ液晶に最適化されていない」アプリとは、iPhone 5 や iPod touch(第5世代)で利用した場合、アプリの上下に黒い帯が表示されるものです。

iPhone 5 や iPod touch(第5世代)ユーザーが増えていること・Apple の最新機であることからこのルールが適用される理由は容易に想像できます。

UDID にアクセスするアプリが5月1日からリジェクトされるのは何故でしょうか?

目次

UDIDを使うアプリがリジェクトされる理由

UDIDとは?

UDID とは出荷前に iPhone/iPad/iPod touch に与えられる識別コードです。通常の方法ではこれを変更することができません。

デバイスの識別に使えるのでユーザー認証に使われたり、ユーザーの利用状況を追跡して嗜好に合った広告を表示する「ターゲット広告」などに使われてきました。

UDIDの問題点

一方で UDID には問題もありました。

第一にプライバシー侵害の可能性です。UDID は通常の方法では変更できないので、iPhone を手放すまではアプリの利用状況などを第三者が追跡できる恐れがあります。

また、この UDID の記録・収集を拒否する方法がユーザーにはありません。

第二にセキュリティ上の懸念です。特別な方法を用いれば UDID を書き換えることができるので、第三者が他人の iPhone の UDID を入手して成りすましを行うことも可能です。

ですから UDID をユーザー認証に使っている場合、成りすましによって不正アクセスが行われる可能性があります。

こうした2つの問題の解決策ではありませんが、その影響を最小限とする方法として、5月1日から UDID にアクセスするアプリの申請を却下することになったと考えられます。

なお、既に App Store に公開されているアプリで、今後アップデートを行わないものについては現状のままとなるようです。

UDIDの代わりは「広告識別子」

アプリ開発者や広告会社は iOS 6 から導入された「広告識別子」を使うことで、ターゲット広告や利用者の動向把握が行えます。

UDID とは異なり、広告識別子はユーザーが簡単にリセットできます。また、この広告識別子の記録・収集を拒否することもできます。

広告識別子については、以下の記事で詳しく解説しています。
iOS 6.1でリセットできるようになった「広告識別子」とは?

参考(順不同)

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