iPhone 4S になってリアカメラに搭載されているレンズやセンサーなどが一新されました。また、画素数も iPhone 4 が500万画素であったのに対し、iPhone 4S では800万画素と300万画素も増えています。
数値から見るとスペックが向上しているのは一目瞭然です。では、実際にはどうなのか?
そこで今回は iPhone 4 と iPhone 4S の両方で同じシーンを撮影し、その写真を見比べてみます。
室内
左が iPhone 4 で撮影した写真、右が iPhone 4S で撮影した写真です。
iPhone 4 が青みがかっているのに対して、4S の方が自然な発色です。
ライトに照らされた階段。iPhone 4 で撮ると少し緑がかりますが…
iPhone 4S だと色合いが変わることなく、見たままの雰囲気が伝わってきます。
食べ物
こちらは iPhone 4 で撮った写真。暗い部分と明るい部分がはっきりしています。
そしてこちらが iPhone 4S で撮った写真。
iPhone 4 に比べると全体が明るくなっています。
自転車
iPhone 4 で撮った写真は濃淡がはっきりしていますが、緑がかっています。
iPhone 4S だと緑っぽさが弱くなり、代わりに色の濃淡が弱まります。
人
iPhone 4 だと皮膚が赤くなりがちですが…
iPhone 4S なら自然な色合いで残せます。
植物
左は iPhone 4 、右は iPhone 4S で撮った写真です。
彩度は iPhone 4 の方が強く、色がつぶれてしまっています。
屋外
こちらは iPhone 4 で撮影した写真。
明るい部分と暗い部分がはっきりしています。
iPhone 4S で撮影した写真は少し黄色がかっていますが、全体として明るい写真になっています。
公園でも1枚撮ってみました。iPhone 4 で撮った写真はやはり濃淡がはっきりしていますが、暗い部分がつぶれてしまいがちです。
iPhone 4S は全体的に明るく、色の濃さは落ちるものの、暗い部分がつぶれていないのでディテールを確認することができます。
情報量の違い
iPhone 4S のリアカメラは800万画素、一方 iPhone 4 のリアカメラは500万画素です。画素が多いほど撮った写真のサイズは大きくなり、細かな部分まで記録できます。
そこで両方の iPhone で同じ位置から撮影した写真を幅 640px・高さ 480px に切り取り、写真を拡大したときの様子を再現してみることにしました。
こちらは iPhone 4 で撮影した写真。
木にくくり付けられている看板の内容は、ほとんど読めません。
iPhone 4S で撮った写真だと、看板が先ほどより大きくなるので文字が読めます。
以上の写真はすべて再圧縮・リサイズを行っています。オリジナルのままの写真は Flickr にて公開しています。気になる方はこちらもチェックしてみてください。
まとめ
iPhone 4S は搭載しているレンズが iPhone 4 のものより明るくなり、その結果が今回撮った写真にもよく表われています。特に暗い場所、暗い場所から日の当たっている場所・ライトで照らされている場所を撮る時に威力を発揮します。
また、iPhone 4S のカメラは発色が不自然ではなく、特に花の色や人の肌など、微妙な色合いを再現しています。ただ、場面によっては画面全体が黄色がかることもあり、完全無欠とは言えません。
画素数が増えて画像のサイズが大きくなった点については、iPhone/iPad で見たり、L 版サイズにプリントするといった使い方では iPhone 4 との違いはあまり感じられません。一方で、写真を目一杯引き伸ばす際には、細かな部分まで見られるので、画素数の違いを実感できるはずです。
写真については全体として iPhone 4S のカメラは完成度が高く、スナップ写真を撮るのにピッタリ。画質の向上というよりは、光をよく取り込むので暗い所でも手ブレが少なくなり、iPhone 4 よりも扱いやすさが向上したと言えそうです。